本日の指導のふりかえり(5月31日)

こんにちは、ASせきね講師の「こうき」です。
今日は、大学受験生(高校2年生)の数学と英語の指導を行いました。

 

 

このページでは、
・指導した内容の備忘録
・指導の理念
をつらつらと書き殴っていこうかなと思います。

 

よろしくおねがいします。

 

 

 

いや〜、2年生のうちから受験勉強に励む生徒さんには感心です。

 

もし、「受験生ならそれぐらい普通でしょ!」と思ったのなら、
あなたはとても優秀な受験生ですね。

 

ぜひ継続して頂きたいものです。

 

僕が高校2年生のときはというと、毎日とにかく野球野球野球野球!でした。

 

プロ野球選手も数名輩出しているような野球強豪校だったので、
日が暮れてもナイター照明を付けて、ガンガン練習です。

 

「強化練習期間」のときなどは、TVのゴールデンタイムが終わるころまで練習は続きます。

 

そんな時間まで練習し、クタクタになって帰宅するので

 

「来年受験生だからそろそろ勉強しなきゃな〜」と漠然と思っていても、
「眠い目をこすって今すぐ勉強しよう!」とは僕は思えませんでした…。

 

なので、早いうちから目標に向かって頑張る生徒さんは
素晴らしいと素直に思います。

 

 

冒頭の彼は、「地元の国立大学を目指しています!」と目を輝かせながら

 

毎週のように通塾してくれるので、

 

僕としても、何としても彼が志望校合格を掴み取る手助けをしたいと
指導に熱が入りますね。

 

 

ということで、まずは本日の指導内容を振り返っていきたいと思います。

 

数学

数学は、彼が持参してくれた河合塾さんの模擬試験の過去問題をチェックしてしきました。

 

どうやら、一つの大問(1)や(2)レベルは全て理解できているようです。
一方で、「ここが分からないんです」と質問をくれるのは(3)や(4)の問題ばかりでした。

 

 

ならば(3)や(4)だけ勉強すればいい、とはならないのが大学受験です。

 

(1)や(2)などで問われる基礎の部分は、受験では木の根っこであり家の土台のようなものだからです。
木の根っこや土台は、外側からは見えませんが、確実に木や家を支えています。

 

それと同じように、一見難解な応用問題に見える問題も
「教科書」や「白チャート」に載っているような基礎事項によって成り立っているのです。

 

そのため、ただ問題の答えを教えるというよりは、
基礎的な部分から「用語の定義」や「考え方」を教えることを意識しています。

 

 

例えば今日は三角関数のグラフを描写する問題を質問されましたが、

 

そのときも単位円(半径1の円)を書いて見せ、Sinθの定義から説明しました。

 

そうすると、Sin〇θのθの〇がいくつになっても、Sinのグラフの高さyが?1から1の範囲に収まることが「当たり前だ」と分かります。
じゃあθの横にある〇は何に影響するのか?というとグラフの周期や幅と言った横軸xに関わる、と気づくことができます。

 

ここは、生徒さんの理解レベルを見ながら深掘りしていく必要があります。
(特に中学生のお子さんは「関数」と「方程式」の区別ができていないケースが多いです。
そういう場合には「関数とは何か?」から説明する必要があります。)

 

 

また、模擬試験の解答は昔の僕のような数学が苦手な人から見ると、
解答のプロセスが省略されている(ように思える)場合があるので、
そういったところを丁寧に言語化して伝えることを心掛けるようにしています。

 

そうすることで、自然と生徒さんのなかでも基礎と応用がつながっていくので、
一見遠回りに見えて近道なのです。

 

英語

次に、英語ですが
今回は「文型」の考え方について授業をしました。

 

「文型」というと、多くの人はSVOCという記号や「五文型」を思い浮かべるかもしれません。

 

そして、こういった記号をネイティブスピーカーは覚えているわけではないので、
「使えない英語」の象徴としてとしてやり玉にあげられることも多いですね。

 

 

それでも、文型の理解は受験英語のみならず、あらゆる分野の英語学習に効果的だと考えています。
では、なぜ文型の勉強が必要だと考えるのか。

 

いろいろ理由はありますが、やっぱり感じるのは文型を身につけておいたほうがラクだということ。

 

 

英語の文は、無限と言えるほど膨大な量が存在します。
それをなんでもかんでも丸暗記していたら、キリがありません。

 

しかしその意味の違いはいったん置いておき、「働き」に注目して「語順のパターン」を見ると
たった五パターンに分けられるのです。

 

英単語は少なく見積もって100万語はあるでしょう。

 

正確に計算することはできませんが、
それらを文として組み合わせた場合、もはや天文学的レベルな組み合わせ数になるはずです。

 

それが文型を理解してさえいれば、どんな文も「5つ」に分けられてしまう。

 

ああ、なんて便利なのでしょうか?
「洗濯板」でゴシゴシ洗濯していたのがボタン一つで完了するようになったぐらい、革命的ですよね(笑)

 

実際、文型を理解していると、まるでコンピュータの「2進数」のように
逐次的に(前から順番に)処理をしていくだけで、膨大な量の文を同じしくみで処理できるようになります。

 

僕は生徒さんに文型を教えるときは
この「英語文の処理プログラム」のアルゴリズムを教えているイメージなのです。

 

☆画像

 

 

ただ、ここで問題なのは「5文型」「SVOC」という手段に拘るあまり、

 

そもそも文型とは何なのか?
ということがあまり教えられていないということです。

 

はっきり言って、「5文型」の5という数字はどうでもいいのです。
(実際、世界的には7文型や8文型などという文型を唱える人が多いそうです。)

 

それより、もっと根本的なところで
「文型」とは何なのか?という理解が大切です。

 

それが理解されていないので、
どう勉強したらいいかもわからないし、必要性も分からない。

 

僕は、上のほうで「文型」についてこう述べました。

 

「しかしその意味の違いはいったん置いておき、文の「必須成分」のみの「働き」に注目して「語順のパターン」を見ると
(英語の文は)たった五パターンに分けられるのです」

 

※必須成分とは『日本人のための日本語文法』(原沢伊都夫)で紹介されている概念で、
文が文として成り立つのに欠かせない「単語のまとまり」のことです。

 

 

すなわち「文型」とは、意味的に最低限必要な単語を残して、それらの英語の「働き」に注目したときの「語順」のパターンと言えます。

 

こうやって一つ一つの言葉について定義を明確にしていくと、考えるべきことが見えてきませんか?

 

今回のばあい、「文型」の定着には

 

・「意味」が分かる英文を用意し、
・「働き」のパターンを抽出し、
・そのパターンを反復によって身に着けていくこと

 

が必要になると分かるのです。

 

あとは
・「働き」とは何か?
・「品詞」と「働き」の違いは?
・反復にはどのような教材を使えばいいのか?

 

というように生徒さんの疑問点を見ながらより具体的にしていきます。
(長くなるので、今回の文型理論については、また別の機会にまとめたいと思います)

 

このような技術を「細分化」といいます。

 

「分かる」は「分ける」と同じ。
細分化をしていくことで、だんだんと分かるようになっていくのです。

 

まとめ

本日は、高校2年生の数学と英語の2教科を指導しました。

 

・数学は模擬試験問題の解説と用語の定義について
・英語は「文型」についての授業

 

「文型」については、また来週に続きます。

 

2教科の指導に共通する思考としては、
・基礎の反復・徹底
・用語の定義の理解
・細分化思考
・プログラミング

 

があり、教える側も教わる側も
こういった思考が武器になるということが挙げられます。

 

次の記事ではこういった「思考や戦略」についてフォーカスして
お話していきたいと思います。

 

これからもよろしくお願いします。
ASせきね こうき